この星に

この星に生まれて、
この星に死んでいく。
デブも痩せもチビもノッポも美人もブスも一等賞。
満月の夜は海も盛り上がる。引力が空を眺めさせる。
人は宇宙を目指す。飽くなき好奇心と宇宙の孤独を癒すために。
皆既現象でみんなが空を見上げた。
今日は特別に日だ。
だから許せないあいつを許してやろう。
デブもチビも性格ブスも傲慢や口の悪いあいつも許してやろう。
本当は許せなくてもせめて心の中でだけ許してやろう。
許せないあいつを許さない限りあいつは更なる邪悪さを蓄える。
そしてまた立ちはだかってくる。
特別な日に託つけて、便乗して色々なものを帳消しにしてやろう。

そしてまた1つ大人になる。
あいつのためじゃなく自分の為に許してやろう。


諦めない事を増やす事で器を育てる。
それはずっと未来のために大事な事なんだ。
離れた人たちをつなぐ糸になる。
人間の運命を変える紡ぎ手になる。
信じることを増やしたいんだ。
いつの間にか大人になりたくないんだ。
一つずつ、大人になりたいんだ。



この星に生まれて
この星に死んでいく。
ここにいる証のために魂を輝かせよう。
ニキビもフケもメヤニも許してやろう。
ついでに口達者で言うだけ言って逃げたあいつも許してやろう。


寝る前の祈りの時間を妨げられないように、静かな瞑想を邪魔されないように。



それでも、それでも僕が間違ったら。
僕が間違ったら止めてくれ。叱ってくれ。怒ってくれ。諭してくれ。
抱きしめてくれ。壊れないように、繋ぎ止めておいてくれ。
離れないように、手をつないでいてくれ。
孤独にならないように、隣にいてくれ。


僕が道を誤ったら教えてくれ。
本当に許せない事が起こらない限り愛想を尽かさないでくれ。
僕の嫌いな僕にならないよう。
君の嫌いな僕にならないよう。
僕が君を好きで居続けれるよう。
君が僕を好きで居続けれるよう。



(岩城浩司のメールをアレンジした後、詩にしたもの)