7月28日 月曜日 (4日目)
今日から授業開始。
8時半に来る予定のバスが9時過ぎになってしまった。
バスの運転手が昨日と変わっていた。授業はいつもより遅くなってしまった。残念だ。
その上、上條さんとジャミーラで画材の買い物に行ってしまったので、先生の方も人手が足りず。

午前中は寺尾クラスは折り紙と、版画の下地を。
吉川クラスは花の写生をやっていた。
折り紙は僕自身もいくつか作って、子どもに見せた。
子どもに自由にやらせることも大切だが、子どもが作らないパターンを作り、見せてあげることもまた、勉強なのだ。

日本ではなるべく子どもの自力でやれるよう、先生は手を出さないというのが普通だ。
だが、こっちではただでさえ言葉が通じないのだから、デモンストレーションをしたり、子どもの手を引いてやることもまた大事なのだ。
日本流にこだわるだけでは成果が上がらない。
こちらに来たら、こちらの習慣やこどもたちの様子を見ながら柔軟性を持ってやらなければならない。


お昼は幼稚園の隣のアパートメントで。
手作りのアラビア料理。定番の焼き飯とサラダ、パン、ヨーグルト、デザートの桃。とてもおいしかった。
お昼にイタリア人のボランティア、フィリップと会う。彼は高校生だと言っていた。
高校生のイタリア人が一人、パレスチナ難民キャンプに訪れる。肝の据わった青年だ。
彼はギリシャ彫刻のマルス像にそっくりな顔つきで、出身もローマだという。敬虔なキリスト教徒なのか、髪が大変短かった。
彼はボランティア活動で手持ちぶさたになっていたので午後の僕らのアートワークを手伝ってくれることになった。
面白い展開だ。


午後は版画、再生の街、車のおもちゃ作りをやった。

ホテルに帰ってきたらミーティング。中村君も一緒だった。
ミーティングは殆どが違う話になった。
去年までなら、ホテルに帰ってきたら次の日の準備をしていたものだ。
今年は授業の準備をするどころか、「私たちの世代」「若者批判」みたいな話になって全然明日のこどもたちの
授業の話にならない。


インターネット2時間。コージマンとスカイプ。1時間ほど。
日本では午前3時から4時くらいだった。
吉川さんが眠ってしまったので話は止め、僕自身も眠くなってしまったので眠る。
健康的な日々。