作品を展示するにあたって理想的な状態とはどのようなものだろう

作品は生き物です。
作者の魂がこもっているといるという条件下で、物体が精神に対して流動的に動くという意味で、です。
作品は生き物です。全く同じ作品であっても展示する場所が変わったら同じ展示の仕方はできません。展示するということは神経を使う作業です。作品を生かすか殺すかは一つは作品そのものの力にあり、もう一つは周りの環境(光、気温、音、空間、配置、土台、壁の色など→展示方法)にあります。
展示方法を考えることは、作品を外側から見ることに繋がります。作家は通常作品そのものに考えを巡らせます。良い作品を作ることを考えます。展示する事になれば今度はいかにしてその作品を生かすかということを考えます。この点に無頓着な作家は自分が他の作品を見る時、彼の目が無頓着であると言えます。
それ故、作家は他人の目に恐怖を覚え、彼の目もまた鋭く敏感になるのです。
僕はまだ理想的な作品展示状態を知りません。懸命に奔走しながら模索している状態です。

今の所自分が考えることは・・・
一、見る人の視界を意識すること(目の高さ、正面から見える範囲)
一、作品の正面設定をはっきりすること
一、作品を見るにふさわしい光を当てる事
一、意外性を持つ事
一、びっくり箱的な要素があること
一、見る楽しみを刺激する要素があること
一、主張が伝わる事
一、簡潔克つ詩的な題名を付ける事
一、作品ごと空間を持つ事(満員電車のように展示しない)
一、周りの空間との調和を考えること
一、作品の側にいられる状態の時は作者が側にいること
一、(上の条件に連動して)作品の説明をできる状態を保持しておくこと。作者による説明でもパンフレットやファイルにまとめた書類でも良い
一、作品同士の関係を考えること。二つ以上の作品展示の場合、配置によって意味が変わる

こんな所っすかね