クリエイト力

最近クリエイト力が落ちている。作る時間と体力と気力は生活に奪われている。新潟とコンペにも奪われている。論文にも奪われている。それら全てを乗り越えてクリエイト力をまた付けなければ。


夏は試練だ。自分のやりたい事が出来ない。少しの休憩をして、また前に進まなければ。
足踏みをしていても仕方がない。練習なんていうのはない。いつも本番だ。実践の中で磨かれる。


人が遊んでいる時に仕事して、人が休んでいる間に仕事して。
不才人間は満足しない。外道人間は遠回りをしながら中心にたどり着く。



去年は一度も風邪を引かなかった。体調管理に気をつけて、日々を健康に過ごし、時間を大切にする。
集中する。日々を大切にする。


そうする事によってやりたい事をやれるように。
真っ直ぐ進みたいけど、中々進めない。
遠回りばかりしている。足取りは不安定で、道は遠く、険しい。


大地の芸術祭が終わったら、もっと広い世界で生き残らなくてはならない。
覚悟はある。そうなるように願ってきたし、そうする準備もしてきた。だが、同様に不安も恐怖も大きい。


自分の欠陥ぶりをどこで補えるだろう?


高校や大学友達はみんな働いて、稼いで、中には船でも買おうかなんて話をしている人もいる。結婚をした人もいる。高い服を着て、車を持っている人もいる。旅行に行って、楽しんでいる人もいる。
僕には何があるだろう?


お金も、車も、派手な服も、いい機材も、マシンも、時間もない。
「ないもの」ばっかりだ。



自分の中には確かな衝動がある。衝動に突き動かされて色々なものを作ってきた。
それがなんだ? 作るって何だ? 作ったから何だ?


クリエイト力を高めようとしてきた。海や風に耳を傾けた。木々が風に揺れ、太陽が輝き、星が煌めく。


薬物中毒のようにカメラやビデオで撮って、音を録って、文章を書いて、詩を書いて、今日を生きた。
普通じゃないと思う。誰から頼まれた訳じゃないし、やって得する事でもない。
それがなんだ? 何になった?


今日を夢見て、明日を夢見て、ずっと夢見心地で。好きな事をやって、幸せな日々だった事は間違いない。不満も後悔もはないはずだ。だが、疑問はある。
世の中に背を向けようとした訳じゃなかったが、結果的に背を向いていたのではないか?


色々なものを認めなければならない。そうする事によって、もっともっともっと前向きになれる。
自分に出来る事、出来ない事、成れる事、成れない事、向いている事、向いていない事・・・。
いつも前を向く。どんな方向でも構わない。
人は人、自分は自分。人と比べて恨んだり、妬んだり、羨んだりはしない。
今更他人になれるとは思えない。他人になれるような演技の仕方は学んでこなかった。努力もしなかった。
ただ、自分の希望を見つめていたい。


衝動が大切だ。
衝動の中にあるものを見つめなければ。追求していかなければならない。
その時の気分ではなく、もっと自分の根底で生き続けているものがあるはずだ。


そういうものを昇華していかないと次に進めない。



熱い夏が始まる。
僕にとってはこれからやっと始まる。8月16日までの夏は前哨戦に過ぎない。
まずは22日。そしてこれから1ヶ月の間で色々な事が変わる。
自分の運命が変わるかもしれない。
自分の努力次第で変えられる部分は相変わらず、努力する。
出会いの運、時の運に関しては変えられないので祈る。


少なくとも来年までは自分のクリエイト力を鍛えられる限り鍛え、来年に備える。
やれるだけはやる。
自分の腕っ節一本で戦っていく。武器は持たない。
自分を自分以上に見せない。自然体でいい。自然体のレベルを上げていく。


クリエイト力は生きる力。生命力。生き残る力。
今の僕に必要で、これからもずっと必要なもの。


素直になりたい。
素と直。
自然体さと真っ直ぐさ。
そういうものになりたい。そういうものでありたい。