こんな話がある

『善人は自分が「正しい」と思っているので、人の話を聞かない。
 悪人は自分が「悪い」と思っているので、反省し、人の話に耳を傾ける。

 善人が集まるとみんな自分が正しいと思っているので喧嘩が絶えない。
 悪人が集まるとみんな自分が悪いと思っているので反省しあい、平和に暮らせる。』

上の善人とか悪人という言い方は社会的、客観的な言い方ではないと思います。
僕はこの言葉を聴いてハッとしました。自分を信じることは悪いことではありませんが、他人の意見を聞かず、自分の考えだけを押し通す者は正義を本当に行使しているとは言えないのではないでしょうか。また悪人が反省するという言葉もとても印象的でした。自己の行為を反省することができるというのは自覚があるということです。つまり善人は悪人だと言えるし、悪人は善人だとも言えるのです。善人か悪人かと言うことは複数の人間が集まったとき「仕掛け」になるのではないでしょうか。

自らが悪だと気付かず悪行を行うものが本当の悪だと言うところでしょうか。
また、自らが善だと気がつかず善行を行うものも本当の善だと言えるのではないでしょうか。
そしてそのことと自らが善だとか悪だとか自覚すること(また思い込もうとすること)は関係のないことです。