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指針を示そうとした聖人たちがいた。
彼らはその時その時代に相応しい、ベストを尽くさんが為、あとに残すことを使命として祝詞を残した。
人間の歴史を認めることは人間の生きてきた証を認めること。
人間は汚ないことも綺麗な事も残す。
残す事には執着する人間。
糊のようにへばりついたものではなく、池や湖の水のようになりたい。
あるがままの立ち位置を見つけられるように。
失敗してもいい。
何度も何度も何度も失敗してやっと立ち位置を見つけられる。そう信じたいんだ。
「今」だけを信じるのではなく「いつまでも」を信じようとする美術。そちら側にいたい。
後の続くものの価値を信じられるからこそ今を全力で生きられる。僕の今は未来の全てだと信じられるから。


タイで村に詩人がいると聞いた。
その詩人は日本で言うところの語り部。彼は長い間伝わってきた歴史を声に乗せて伝えていく。村の人たちは彼の存在理由を理解しているのでみんなで彼を保護する。
歴史を信じること。人が人に伝えていくことの価値を改めて問いたい。
考えを突き詰めると美術館・博物館で展示することすらミッションではなくなる。
非常に寂しい事ではあるが選ばなくてはならない。
もう今のためには泣けない。涙は永遠にとっておかなければならぬ。
ずっと続いていく。
信じることの重み。耐えられないものは脱落する。どちらを選ぶのも自由。誰も責めはしない。