言葉が信用に足りる限り、人は人の発した言葉通りに受け取っていい。
色々な迷いがある。疑いがある。だましや、嘘もある。
けれど、言葉は伝えたい事を伝える為にある。
自分の中で決まっていることがある。
自分の中ではっきりしていることがある。そういったことは言葉に発して、伝えたい。
美術が美術である時だけではなく、伝えることを伝えたい時にいつでも、その力を信じて、僕は言葉を発する。
言葉が真っ直ぐに届くように、訓練を重ねる。
それ以外は全て無粋。
全ては生き方につながるものだ。


自分の中には身を焦がす炎のような、激情もあれば、
凪いだ湖水のごとく澄んだ、静かな心持ちもある。
どちらか一方だけが正しいわけじゃない。
どっちも等しく、自分の中に存在している。
二つの力がぶつかる。いつでもそうだ。
そうして僕は生きていく。今日生きる力を持つのだ。



深い感謝をしている。
この宇宙に生まれて、この星に生まれて、この国に生まれて、この親に生まれて、この家族で育った。
閃光の輝きを持つ星の下で生まれた。
自分を誇りに思う。
ただ、息を吸うだけでいい。
太陽の光を浴びて、あくびをして、木陰で休んで。
今日、生きる事に感謝を出来れば充分だ。




一つのことだけに集中して、他の色々なものを無視した。
何も見なかった。そして知らなかった。
色々なものを捨てた。
要らなかった。欲しくもなかった。


本当に欲しいものはいつだって簡単には手に入らない。
けれど欲張りはしない。やることが沢山あるんだ。
やらなきゃいけないことが沢山あるんだ。
きっと自分にしかできないことなんだ。