展覧会情報

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『人間の未来へ -- ダークサイドからの逃走』展
2006年 2月25日(土)〜 2006年 5月 7日(日) 月曜休館

米国の単独主義覇権主義は目に見える影響ばかりではなく、同時代の世界の人々の心をむしばみ、価値観に大きく影響をもたらしています。経済のグローバリズムによる判断基準では、ごく一部の人々にいかに利益をもたらすか、が重視され、この基準では効率とは異なる人間の誠実さや道理、人権への配慮は遠ざけられてしまいます。しかし、こうした状況は、米国のイラク侵攻後の米国内の例を見るまでもなく、情報管制によって仕立てられているともいえるでしょう。

私たちは常に平和を求めながら、一方では異なるものとの共存には寛容になれない困難さをもかかえています。人類がこれからどこに向かっていくかについての不安が増幅する中、私たちは、ひとりひとりが多様な世界に目を向け、事実を見る目を養って情報の渦から抜け出す判断力と、多様な人々を受け入れる許容力をもつことが求められています。

本展では、混沌とした時代にあって、ダークサイドに陥りがちな人間が、どこまで他者への理解や人間の尊厳に対しての自覚を呼び覚ますことができるかをテーマに、報道写真と映像並びに彫刻に詩や箴言を組みあわせ、共感を引き出す展示を試みます。


出品作家(13名)
マグダレーナ・アバカノヴィッチ(ポーランド
フィリップ-ロルカ・デコルシア(アメリカ)
アントニー・ゴームリー(イギリス)
橋本 公(日本)
広河 隆一(日本)
マイケル・ライト(アメリカ)
ジェームズ・ナクトウェイ(アメリカ)
長倉 洋海(日本)
シリン・ネシャット(イラン)
オノ・ヨーコ(日本)
ユージン・スミス(アメリカ)
スゥ・ドーホー(韓国)
ビル・ヴィオラ(アメリカ)


(水戸芸術館、HPより)

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参考サイト:水戸芸術館
http://www.soum.co.jp/mito/atm-j.html