MOMAを見て

本来的に美術は「表現」と「伝達」に重きが置かれている。けれど、今(先端美術のジャンルとか)、美術の世界って作品を前にして「考える」っていう様な鑑賞の仕方がされているように感じる。作品よりも、制作者の概念が重要視されている。
だから現代美術は難しいと思われてしまう。鑑賞者が離れていってしまう。

それは美術家の作品を作る態度とか、思想性などの責任がすごくあると思う。
美術は小説ではないし、哲学ではないし、政治ではない。作り手が自分の立ち位置を見直す時期に来ているんじゃないかな?
もちろん、小説的な要素、詩的な要素、哲学的な要素、歴史的な要素、宗教的な要素、社会学的な要素、建築的な要素、映像や写真的な要素などが絡み合いながら完成していくことは認める。それらの諸要素を混ぜ込みながらも現代的な作品として消化させ、鑑賞者を納得させ、作品が残るということ。

美術が美術として存続するために必要なもの、作品を鑑賞しながらそんなことを考えておりました。


コンセプチュアルアートは一時落ち着き、最近はメディアアートが活発化しつつあると思います。コンセプチュアルアートに対してメディアアートは媒体の存在がしっかりしているのでこれからますます魅力的な物になっていくのではないでしょうか。