ryuusinn2005-02-09

昔の曲を聴いているうちに昔のことを思い出した。

思い出したことは二つ。
僕が大学一年生の時。制作の授業中に抜け出して、ビンの中に水を詰めて、眺めていた。
K先生に胸ぐらを掴まれて僕は怖くなって制作をしにアトリエに戻った。
あの時に今の僕につながるヒントがあった。
あのビンと水が大事だったということに今日、気がついた。昔の自分の奇妙な行動は未来の自分に対してサインを送っていた。そのことに気付かず、僕は3年間を過ごした。そして4年になった。卒業間近になって作ったあの作品。
あれはビンと水を使って外の汚れた世界から身を守ろうとするコア。そのコアが僕の大切にしたかった心なのか、幼少の僕なのかはたまたただの表現だったか。

一年生の時目隠しをした時にもSさん(現福手)がすごい剣幕で僕に怒って来た。目隠しをしていたからすごい剣幕をしていたかどうか分からないけれど。とにかく後にも先にもないほど彼が怒っていた。
あの時のヒントもきっと数年後、いや、すぐ後になってからかもしれないけれど、閃光のように降ってくるに違いない。
あの後、そこにヒントがありそうな気がする。目隠しを止めずに作り続け、孤独と恐怖に濡らしたあのタオル。そして瞳が熱くなる。
あの時僕は何を探していただろうか。

思い出したもう一つのこと。
脳裏から消えようのないテレビの向こうのアフリカ。そして自分の人生を決めた小学2年生だったか、3年生だったか。
記憶力の悪い僕が今まで忘れずにいたこの映像は僕の人生を決めるほどの威力を持つ。そして実際に僕はこの時に僕自身の行き方を決めたのだ。このことだけは忘れてはいけない。
目の前の仕事に忙殺されている時も思い出さないといけない。
夢の砂。
その砂をかき集める仕事を決意したことを。忘れてはいけない。

意志。
鉄なる意志。
心にひとつの事を定め、そこから逃げてはいけない、逃げることも許されない意志。
その意志を心に宿そうと努力することによって僕が生きていられた。