趣味と美術について

よく美術について無駄だとか、意味のない事をやっているとか、やっててなんの得があるのかなどという言葉を聞きます。
そこで美術をやっている人間として自分の考えや立場を表明したいと思います。まず
「何か得するためにやっているわけではない」
という事です。純粋な趣味を持っている人なら僕の言っている事も分かると思います。
「ただ好きだからのめり込む」
行為そのものが喜びなのです。僕にとって美術とは
「本気になってやれる遊び」
なのです。映画館に行く人は何か得する事を期待して行きますか?サッカーや野球観戦はどうですか。鉄道マニアは?切手コレクターは?
「趣味そのものが本人にとって喜びであり、慰めであり、活力になり、生きるための原動力にもなり得る」
のです。
「人間には生きる理由が必要です」
その理由は他人が決める事ではなく、他人が決めた事に従うのでもなく、自身が発見し、自覚し、積極的な生き方を目指して決めるものでありたい。
美術は美を目指す(一般論としては正しい)ものではなく真実とは何かを探求し、推敲し、表明するのが目的です。